偕楽園の二季咲桜
偕楽園
水戸市見川1-1251
二季咲桜(四季桜)
樹齢不明
偕楽園の桜といえば前回掲載した左近の桜が有名ですが、こちらも名木です。
一年に二度咲く、四季桜の一種、二季咲桜です。
左右に枝分かれしていて、それぞれ色合いが異なる花を咲かせていました。
開花時期によるものなのかわかりませんが、非常に珍しいと思います。
水戸の友好都市である滋賀県彦根市。
彦根城址の内堀、現在の金亀児童公園には、この偕楽園の二季咲桜が昭和47年に三本寄贈されまして、現在立派に成長しているそうです。
朝陽を浴びる二季咲桜。
二又に分かれる幹。
樹齢はわかりませんが、結構な老木だと思われます。
こちらは近くにあるもう一本の二季咲桜。
こちらの桜には「二季咲桜」との案内板が建ってますが、もう一本の方には建ってません。
またこのように満開のタイミングが違うことから、先に掲載した満開の方が二季咲桜なのかわかりませんでした。
早朝の偕楽園にはウォーキングやランニングをされてる方がたくさんいらっしゃいます。
詳しそうな方に声をかけて、二本とも二季咲桜なのか聞いてみましたが、わからないとのことでした。
すると、何人かの方が集まってきてどうしたの?なにか困ってるの?と。
しかし、それでもわかる方がいらっしゃなかったのです。
その後、見晴広場を後にしまして、お隣の常磐神社で桜を撮影していると、先ほどのおじさんがやってきて
「二本とも二季咲桜だって。詳しい人に聞いてきたから間違いないよ」
と教えてくださいました。
わざわざ聞きに行ってくださったんだそうで、とても感激でした。
おじさんは常磐神社にお参りすると、笑顔で去っていきました。
早朝の心温まる出来事に、水戸は本当に素敵なところだとしみじみしました。
都市公園としては世界第二位の広さを誇る偕楽園。
領民と偕(とも)に楽しむという趣旨で作られた偕楽園ですが、現在も入場無料というところが
水戸藩主徳川斉昭公の意思を受け継いでいるようですばらしいです。
早朝の偕楽園の賑わいにはそういった背景があるのではないでしょうか。
近所に住んでみたいものです。
撮影 2014年4月